碧南市で実家の相続や、親子での住まい購入を考えている方へ。碧南で50年の三幸住宅株式会社が、生前贈与と相続どちらを選ぶべきかを解説します。既存の実家は相続の方が有利なケースが多く、新規購入では持分の決め方が鍵になります。

1. 比較の前に知っておきたいこと

生前贈与とは、財産を持つ人が生きているうちに、贈与という形で財産を譲り渡すことです。相続とは、亡くなった後に法律で定められた相続人が財産を引き継ぐことを指します。どちらも不動産を次の世代に引き継ぐ方法ですが、税金の仕組みも、選ぶべき場面も異なります。

この記事では「すでにある実家をどうするか(将来の売却も見据えた判断)」と「同居のために新しく不動産を購入する際、持分をどう決めるか(購入時の判断)」の2つの場面を取り上げます。どちらの場面でも考え方の軸は共通しているため、順番に整理していきます。碧南市・西三河エリアでも、実家の名義をどうするか、親子で新居を購入する際の資金負担をどうするかというご相談を数多くいただいています。迷ったときはお気軽にご相談ください。

2. 生前贈与と相続の違い(比較表)

結論から言うと、贈与税は相続税より税率が高く設定されているため、まとまった財産をそのまま贈与すると税負担が重くなりやすい一方、相続まで待てば基礎控除や特例を使える可能性があります。まずは生前贈与の2つの課税方式と、それぞれの特徴を整理します。

暦年課税(暦年贈与)とは

暦年課税は、贈与税の原則的な課税方式です。その年の1月1日から12月31日までにもらった財産の合計額から基礎控除110万円を差し引いた金額に贈与税がかかり、基礎控除の範囲内であれば贈与税はかからず申告も不要です。誰から誰への贈与にも使え、複数年にわたって少しずつ贈与を続ける「暦年贈与」として活用されることが多い制度です。ただし、贈与した人が亡くなった際は、死亡前一定期間内の贈与が相続財産に足し戻されます。

相続時精算課税とは

相続時精算課税は、原則60歳以上の父母・祖父母から18歳以上の子・孫への贈与について選べる制度です。年110万円の基礎控除に加えて2,500万円までの特別控除枠があり、その範囲内であれば贈与税はかかりません。ただし贈与した財産は、相続が発生した際に相続財産へ合算して相続税を計算し直す「精算」の仕組みのため、税金を先送りする制度という側面があります。一度選択すると暦年課税には戻せません。

2つの制度と、生前贈与をせず相続を待った場合の違いを、比較表で整理します。

暦年贈与相続時精算課税相続(生前贈与なし)
基礎控除年110万円年110万円(2024年新設・持ち戻し不要)+特別控除2,500万円3,000万円+600万円×法定相続人の数
税率基礎控除超過分に累進課税(最大55%)基礎控除・特別控除の超過分に一律20%基礎控除超過分に累進課税(最大55%)
死亡前贈与の持ち戻しあり(3年→7年へ段階的に延長中)基礎控除の範囲内なら持ち戻し不要該当なし
選択後の変更可能不可(同じ贈与者からの贈与すべてに継続適用)該当なし
POINT

2024年の税制改正で、相続時精算課税にも年110万円の基礎控除が新設されました。この基礎控除の範囲内であれば、相続財産への持ち戻しも不要です。一方、暦年贈与は死亡前贈与を相続財産に足し戻す期間が3年から7年へ段階的に延長されている最中で、対策としての使い方が以前より慎重になっています。

Q. 相続時精算課税を選んだら、暦年課税に戻せますか?

A. 戻せません。一度選択すると、その後は同じ贈与者からの贈与すべてに継続して適用されます。選ぶ前にどちらの制度が合っているか、慎重に検討することが大切です。

相続税の基礎控除額の具体的な計算方法や不動産評価の考え方は、相続税の基礎控除額の具体的な計算方法で詳しく解説しています。三幸住宅でも、碧南市で生前贈与と相続のどちらを選ぶべきか迷われるご相談を数多くいただいています。実際にどのような形で判断されたか、次の章で事例をご紹介します。

3. 碧南市での実際の事例

生前贈与と相続の選択は、すでにある実家だけでなく、新しく不動産を購入するタイミングでも生じます。碧南市でいただいたご相談を、実家のケースと購入時のケースに分けてご紹介します。

実家の売却も見据えて、相続を待った例

親名義の実家について、将来的な売却も視野に入れながら、生前贈与ではなく相続まで待つという判断をされる方が碧南市でも多くいらっしゃいます。相続した空き家には税制上の特例が使えるケースがあり、将来売却する可能性を考えると、あえて名義を急いで動かさないという選択には合理性があります。三幸住宅では、こうしたご相談に対し、税理士のご紹介と合わせて、将来売却した場合の価格の見立てもお伝えしています。

同居のための新規購入時に、持分で将来の相続に備えた例

母70代・娘50代の親子で、離れて暮らしていたが同居のため土地を購入し新居を建てることになったご相談がありました。購入資金をどちらが負担するか、負担割合をどうするかで悩まれていました。母の夫(娘の父)はすでに他界しており、母にはほかに二人のお子様(娘の兄弟)も法定相続人となります。将来母の相続が発生した際、建物の持分が母に多く残っていると他の相続人との遺産分割の対象になり、同居していた娘が家に住み続けられなくなるリスクがある、という点を特に懸念されていました。

検討の結果、土地は娘名義で購入し、建物(上物)に母の持分を設定する形で購入されました。母の持分は、実際の資金負担割合に合わせることで負担割合と持分のズレによる贈与認定のリスクを避けつつ、将来娘に相続させたいと考えている範囲にとどめることで、母の相続発生時に他の相続人との分割対象になる範囲を抑え、娘が安心して住み続けられるよう配慮した形になっています。

POINT

不動産を親子で購入する際、出資額と持分割合がズレていると、その差額が贈与とみなされることがあります。持分は実際の資金負担に合わせて設定するのが基本です。そのうえで、親側の持分をどの程度残すかは、将来の相続まで見据えて決めることができます。

4. あなたに向いているのはどっち?

すでにある実家をどうするか迷っている方と、これから同居のために不動産を購入しようとしている方とでは、考えるべきポイントが異なります。それぞれの立場から、判断の目安を整理します。

  • すでにある実家をどうするか迷っている方:遺産総額が基礎控除内に収まりそうなら、急いで生前贈与せず相続を待つ選択肢が有利になりやすい
  • 将来その実家を売却する可能性がある方:相続した空き家に使える特例の対象になるかどうかを事前に確認しておく
  • これから同居のために不動産を購入する方:出資額と持分割合を一致させ、贈与とみなされるリスクを避ける
  • 相続人が複数いる中で同居予定がある方:親側の持分をどの程度残すか、将来の遺産分割まで見据えて決めておく

5. 選ぶときの注意点・落とし穴

生前贈与と相続、どちらを選ぶ場合にも、見落としやすい注意点があります。判断能力の問題、実家のケース、購入時のケース、それぞれで気をつけたいポイントを整理します。

判断能力があるうちに動くことが前提になります

生前贈与は、贈与する人ともらう人、双方の意思表示によって成立する契約です。遺言書の作成にも本人の判断能力(遺言能力)が必要になります。認知症などで判断能力が低下してしまうと、生前贈与も遺言書の作成もできなくなり、成年後見制度を利用しなければ不動産の名義変更すら難しくなることがあります。「まだ元気だから」と先延ばしにせず、判断能力があるうちに意思表示の方法を検討しておくことが、生前贈与か相続かを考える前提になります。相続人が複数いる場合は、遺言書や家族信託などで本人の意思を明確に残しておく方法も、あわせて検討しておくと安心です。

実家をどうするかで迷ったときの注意点

相続した空き家を売却する際に使える相続した空き家を売却する際の3,000万円特別控除は、被相続人が住んでいた家屋が対象のため、生前贈与を受けた不動産には使えません。将来の売却を考えている場合は、特例の適用可否も含めて検討することが大切です。また、暦年贈与を使う場合は、死亡前贈与の持ち戻し期間が段階的に7年へ延びている点も踏まえて判断する必要があります。

新規購入時の持分設計で気をつけたいこと

親が資金を出しているにもかかわらず持分をゼロにしてしまうと、その分が子への贈与とみなされることがあります。反対に、親の持分を大きく残しすぎると、将来の相続で他の相続人との分割対象が広がり、同居している家族の住まいが不安定になるおそれがあります。持分の割合は、資金負担の実態と将来の相続まで両方の視点から決めることが重要です。

6. 三幸住宅に相談すると何が変わる?

生前贈与と相続、どちらを選ぶべきかを考えるときには、税額を試算し申告を行う税理士、贈与や相続に伴う名義変更・遺言書の作成に関わる司法書士など、実際には複数の専門家が関わってきます。公正証書遺言を作成する場合は公証役場での手続きも必要になりますが、司法書士と連携しながら進めることができます。三幸住宅では、碧南市で50年不動産業を営んできた中でこうした税理士・司法書士とのネットワークを築いており、窓口ひとつでご紹介することができます。

専門家のご紹介に加え、不動産が関わる判断には「将来いくらで売れそうか」「同居する家族の住まいをどう守るか」という不動産会社ならではの視点も必要になります。三幸住宅では、実家の名義をどうするかというご相談から、親子で同居するための購入時の持分設計まで、売却・購入どちらの視点からも実務に即した形でお手伝いしています。

生前贈与や相続への備えは、節税のためだけに行うものではありません。ご本人やご家族が、いざという時に判断に悩んだり、相続をめぐって家族が混乱したりすることを避けるために、判断能力があるうちから準備しておくことをおすすめします。「まだ決めていないけれど、話だけ聞いてみたい」という段階でも、お気軽にご相談ください。

7. よくある質問(FAQ)

Q1. 生前贈与と相続、結局どちらが得ですか?

A. ご家庭の状況次第です。遺産総額が基礎控除内に収まる、または小規模宅地等の特例が使える場合は相続の方が有利なケースが多く、将来の値上がりが見込める場合や早めに名義を移したい事情がある場合は生前贈与も選択肢になります。

Q2. 相続時精算課税を選ぶと、どうなりますか?

A. 贈与時は2,500万円までの特別控除と年110万円の基礎控除の範囲で軽い負担で贈与を受けられますが、相続発生時に贈与財産を相続財産に合算して相続税を精算する仕組みです。基礎控除の範囲内であれば合算は不要です。

Q3. 暦年贈与の「7年ルール」とは何ですか?

A. 死亡前の贈与を相続財産に足し戻す期間が、従来の3年から7年に段階的に延長されているルールです。2024年1月以降の贈与が対象で、2027年以降の相続から順次適用が広がります。

Q4. 相続時精算課税を選んだら、暦年課税に戻せますか?

A. 戻せません。一度選択すると、その後は同じ贈与者からの贈与すべてに継続して適用されます。

Q5. 生前贈与した不動産を将来売却する場合、注意点はありますか?

A. 相続した空き家に使える3,000万円特別控除は、被相続人が住んでいた家屋が対象のため、生前贈与を受けた不動産には使えません。将来の売却を考えている場合は特例の適用可否も含めて検討することが大切です。

Q6. 同居のために親子で新しく家を買う場合も、相続を考えておく必要がありますか?

A. あります。相続人が複数いる場合、購入時の持分の組み方次第で、将来の遺産分割時に同居者の住まいが脅かされるリスクを事前に抑えられます。碧南市でのご相談でも、土地は同居する子の名義、建物は親の持分を将来の相続分を見越した範囲に抑える形で購入されたケースがあります。

Q7. 生前贈与と相続、どちらを選ぶか迷ったら誰に相談すればいいですか?

A. 税額の試算や申告は税理士、不動産の将来価値や住まいとしての活かし方は三幸住宅というように役割を分けて相談するのがおすすめです。当社では税理士のご紹介と合わせて、売却・購入どちらの視点からもご相談を承っています。

Q8. 判断能力が低下すると、生前贈与や遺言はできなくなりますか?

A. できなくなります。生前贈与は本人の意思表示によって成立する契約であり、遺言書の作成にも判断能力(遺言能力)が必要です。認知症などで判断能力が低下すると、成年後見制度を利用しなければ不動産の名義変更が難しくなることもあるため、判断能力があるうちに意思表示の方法を検討しておくことが大切です。

まとめ|生前贈与と相続で迷ったらここを確認

この記事では、生前贈与と相続の違いと、碧南市での実際の判断のポイントを解説しました。重要なポイントを整理すると以下の通りです。

  • 生前贈与と相続、どちらが得かはご家庭の状況次第
  • 暦年贈与は7年持ち戻し、相続時精算課税は年110万円の基礎控除が新設
  • すでにある実家は特例の観点から相続の方が有利なケースが多い
  • 同居のための新規購入では、持分の決め方が将来の相続分割リスクを左右する
  • 判断能力があるうちに、意思表示の方法を検討しておくことが大切

「結局どうすればいいか」で迷った場合は、まずは現状を把握することが大切です。
無理に判断する必要はありませんので、気になる点があればお気軽にご相談ください。

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