年代別に考える不動産の終活
年代別に考える 不動産の終活
50代:親と子の間で考える不動産の終活
50代は「終活には早いかも」と感じる方が多いかもしれません。しかしこの年代は、親の介護や相続問題が現実化する一方、自分自身の老後への備えも始めるべき大切なタイミングです。親世代と子世代の中間に立つ「橋渡し役」として、今から不動産に関する情報や準備を進めておくことが、今後のトラブル回避につながります。
親の所有する実家の管理、空き家になる可能性、相続税の準備など、「親の不動産終活」に関心を持ちながら、自分自身がこれからどう住まうのか、住み替えを考えるべきか、老後資金とのバランスをどうするかといった「自分の終活」の視点も持つ必要があります。
不動産の終活は一朝一夕では完了しません。情報収集・家族との話し合い・信頼できる不動産会社との連携など、できる準備から少しずつ進めていきましょう。
60代:自分ごととして向き合う終活
60代は定年や子どもの独立など、生活の節目が多い時期です。これまで親や子どものことを優先していた方も、「自分のこれから」を中心に考える時期に差し掛かります。
持ち家の維持費・リフォーム費・老後の資金とのバランスを取りながら、「住み続ける・売却する・賃貸に出す」など、自宅の扱いを明確にすることが重要です。
また、相続対策も現実的に進めるタイミングです。子どもに不動産を残すなら、生前贈与・家族信託・遺言などの選択肢を検討しましょう。
この年代では、現実的なライフプランを立てながら、健康なうちに「決断して動く」ことが、未来の安心に直結します。
70・80代:最終整理と家族への引き継ぎ
70代・80代に入ると、「終活の中でも不動産の課題は待ったなし」と言えます。元気なうちに、意思決定と実行を進めることが、家族に安心を遺す鍵です。
この年代では、「自分の最期を意識した整理」「家族へのバトンタッチ」がキーワード。判断できる今こそ、不動産の扱いを明確にしましょう。
残す場合は遺言や家族信託で誰に引き継ぐかを明記し、手放す場合は売却・贈与・名義変更を元気なうちに実行することが大切です。
また、介護施設への入居に備えて不動産を売却・収益化する判断も現実的です。空き家になる実家の管理・税金リスクも含め、早めに整理しておくことで、家族の負担を軽減できます。
認知症などで判断能力が落ちる前に、意思を明記して実行に移す。これこそが「不動産の終活」であり、「人生の最終章を安心して迎える準備」となります。
こちらは「年代別に考える不動産の終活」について、碧南市の三幸住宅の記事です