不動産会社は元付け(売主から直接依頼を受ける)と客付け(買主を探す)という役割に分かれ、大手も地元もほぼ同じ物件情報網から買い手を探しています。碧南市の三幸住宅株式会社が、指定流通機構(レインズ)の仕組みとあわせて売却のご相談も承りながら中立的に解説します。
1. 「元付け」と「客付け」とは
「元付け(もとづけ)」とは、売主から直接売却の依頼を受けた不動産会社のことです。「客付け(きゃくづけ)」とは、その物件の買主を見つける役割を担う不動産会社のことを指します。同じ会社がどちらも担うこともあれば、別々の会社が分担することもあります。
元付け=売主から直接依頼を受けた会社
売主が売却を依頼した窓口となる会社です。物件の価格設定や販売活動の方針は、元付け会社が売主と相談しながら決めます。
客付け=買主を見つける会社
元付け会社から提供された物件情報をもとに、買主を探して案内する会社です。買主から見ると、客付け会社が窓口になっているケースが多くあります。
2. 大手ポータルに載っている物件の多くは「元付け」物件の客付け
大手不動産ポータルサイトに掲載されている物件の多くは、実は地元の不動産会社が元付けとして売主から預かった物件です。大手の担当者は、その物件情報をもとに買主を案内する「客付け」の役割を果たしていることが少なくありません。
ポータルサイトに情報が並ぶ仕組み
不動産会社が売主と媒介契約を結ぶと、物件情報を指定流通機構(レインズ)に登録します。登録された情報は他の不動産会社からも閲覧できるため、大手を含む複数の会社が同じ物件を紹介できる仕組みになっています。碧南市では、大手ポータルで見つけた物件を問い合わせたところ、実際の窓口は地元の元付け会社だったという事例も珍しくありません。
3. 指定流通機構(レインズ)の仕組み|物件情報が業者間で共有される理由
指定流通機構(レインズ)とは、国土交通大臣から指定を受けた機関が運営する、不動産会社専用の物件情報ネットワークです。売却の媒介契約を結んだ不動産会社は、契約の種類に応じて一定期間内に指定流通機構(レインズ)へ物件情報を登録する義務があります。
媒介契約の種類ごとの登録義務
| 媒介契約の種類 | 複数社への依頼 | 指定流通機構(レインズ)登録義務 |
|---|---|---|
| 専属専任媒介 | 不可(1社のみ) | 契約の翌日から5営業日以内 |
| 専任媒介 | 不可(1社のみ) | 契約の翌日から7営業日以内 |
| 一般媒介 | 可(複数社に依頼可) | 登録義務なし |
媒介契約の種類による違いは、媒介契約の3種類とは?選び方と注意点を解説でも詳しく解説しています。
4. 両手仲介と片手仲介の違い
同じ不動産会社が元付けと客付けの両方を担うことを「両手仲介」、別々の会社が分担することを「片手仲介(分かれ)」と呼びます。両手仲介では会社が売主・買主の両方から仲介手数料を受け取り、片手仲介ではどちらか一方からのみ受け取ります。
同じ会社が元付け・客付けを兼ねると「両手」
両手仲介そのものは宅地建物取引業法で禁止されている行為ではなく、売主・買主双方の窓口が1社に集約されるため、条件面のすり合わせや引き渡し日の調整をスムーズに進めやすいという特徴があります。
両手仲介の中でも、他社からの客付けの申し出を断ってしまう「囲い込み」と呼ばれる行為は問題視されています。気になる場合は、販売状況をこまめに報告してもらえるか、他社からの問い合わせにも対応しているかを確認すると安心です。
登録義務・報告義務は、こうした行為を防ぐための仕組み
こうした行為が起きないように、指定流通機構への登録義務(専属専任媒介は5営業日以内、専任媒介は7営業日以内)や、業務処理状況の報告義務(専属専任媒介は1週間に1回以上、専任媒介は2週間に1回以上)が宅地建物取引業法で定められています。多くの不動産会社はこのルールに沿って業務を行っており、囲い込みはあくまで一部の例外的な行為です。ただし、登録証明書や報告内容は、売主・買主が実際に目を通してはじめて意味を持ちます。不動産会社に一方的に不信感を抱くのではなく、こうした仕組みがあることを理解したうえでご自身でも内容を確認していく姿勢が、安心して取引を進めるための第一歩になります。それでも説明に納得できない、不安が拭えないと感じた場合は、他の不動産会社に相談し直すことも依頼者として当然認められた選択肢です。
契約期間は3ヶ月、更新も売主の意思で決まる
専任媒介・専属専任媒介契約の有効期間は、宅地建物取引業法により3ヶ月を超えることができないと定められています。期間満了時に自動的に契約が更新されることはなく、更新するかどうかは売主からの申し出によって決まります。今の担当者や会社の対応に不安を感じた場合、3ヶ月ごとに更新の要否を見直せる仕組みになっている点も、あわせて知っておくと安心です。
5. 「大手に頼めば独自に売ってくれる」という思い込みの実態
「大手に頼めば独自のネットワークで早く売ってくれる」というイメージを持つ方は少なくありませんが、実際には指定流通機構(レインズ)に登録された時点で、どの会社も基本的に同じ物件情報プールにアクセスできます。会社の規模によって買い手の母数が大きく変わるわけではありません。
差が出るとすれば、価格設定の根拠説明や、問い合わせへの対応の丁寧さ、地域の実情を踏まえた販売活動といった部分です。不動産売却は地元と大手どっち?不動産会社選びのポイントでも触れていますが、会社選びは規模よりも対応の中身で判断することをおすすめします。
6. よくある質問(FAQ)
Q1. 大手に頼んだほうが早く売れますか?
A. 早さを左右するのは会社の規模よりも、価格設定や販売活動の丁寧さです。指定流通機構(レインズ)に登録されればどの会社でも同じ物件情報にアクセスできます。
Q2. 元付けと客付け、どちらが売主にとって有利ですか?
A. 売主にとっては元付け会社が窓口になります。客付け会社の存在によって買い手の母数が広がる仕組みなので、優劣というより役割の違いです。
Q3. 両手仲介は避けたほうがいいのですか?
A. 一概にはいえません。同じ会社が元付け・客付けを兼ねること自体は宅建業法上認められており、窓口が一本化されることで交渉や引き渡し調整がスムーズに進みやすいという面もあります。役割の違いとして理解しておくとよいでしょう。
Q4. 指定流通機構(レインズ)に登録されているか確認できますか?
A. 媒介契約の種類(専属専任・専任・一般)によって登録義務や期限が異なります。専属専任・専任媒介では登録証明書が発行されるので確認できます。
Q5. 一般媒介なら指定流通機構(レインズ)に登録されないのですか?
A. 一般媒介は登録義務がありません。複数の会社に依頼できる分、指定流通機構(レインズ)への登録は会社の任意判断になります。
Q6. 三幸住宅は元付け・客付けどちらの立場になりますか?
A. 売主様からご依頼いただく際は元付けとして、地元の物件をお探しの方には客付けとして対応しています。どちらの立場でも同じ姿勢でご相談に応じます。
まとめ|元付けと客付けの仕組みを知って、納得のいく会社選びを
この記事では、不動産売却における「元付け」と「客付け」の仕組み、指定流通機構(レインズ)の役割について解説しました。重要なポイントを整理すると以下の通りです。
- 元付けは売主から直接依頼を受けた会社、客付けは買主を探す会社
- 指定流通機構(レインズ)に登録されれば、どの会社もほぼ同じ物件情報にアクセスできる
- 会社選びは規模よりも、価格設定の根拠や対応の丁寧さで判断するとよい
売却をどこに依頼すべきか迷った場合は、まずは査定額と対応の内容を確認することが大切です。説明に納得できない場合は、他の不動産会社へセカンドオピニオンとして相談することも、依頼者に認められた選択肢の一つです。
無理に判断する必要はありませんので、気になる点があればお気軽にご相談ください。
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